社員研修のコツ

第20回(12)多様な研修機会を作る 「選抜」と「底上げ」

こんにちは。山崎@リンククリエイトです。
今回は“多様な研修機会”ということについてお話ししたいと思います。

今の研修は“デキる社員”には物足りない!

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みなさんは研修の場・・・と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
実は、私が研修講師として様々な企業の研修を企画・実施してきた中で、強く感じ続けていることがあります。

それは、受講者の能力や感度の差が激しい、ということです。
義務教育の中で「落ちこぼれを出さない」教育ってありますよね。クラスの中にはどうしてもレベル差がある、なので下位の生徒もついてくることができる平均的なレベルの授業を行う。企業における社員教育研修でもこれと同じような現象が起こっているわけです。

するとどうなるでしょうか?
受講者の意欲や能力がバラバラですから、平均的だと思われる人に合わせて作っても、多くの人が満足できない。ということになってしまいます。

“デキる社員”というのは、どこの会社でも通用するような人材なわけで、その彼らが更に高いレベルに成長していくことは、御社の将来にとって、非常に重要なことではないでしょうか?
私がいつも参加している勉強会に、とある企業にお勤めのビジネスマンがいます。能力もさることながら、学ぶことへの意欲はすさまじいものがあります。もちろん参加費は自己負担です。彼は力強く日頃から言っています。
「いつかもっとやりがいのある企業に転職するか起業するつもりです!」と。

こんな方が辞めたら・・・企業にとっては大損失なはず。
世の中の変化に敏感で優秀な人材は、潜在的に“より自分が進化できること”を求めているのです。

一方で、自ら情報を探し選び選択することなく、与えられた情報の中で与えられた仕事をしていく社員も多数います。この人たちは自ら世の中を知ろう、学ぼうとしていくことはあまりなく、一人ひとりの会社の将来への影響もそんなに大きくはない。
大きく分けると企業の中ではこのような2パターンの人材に別れています。では、どちらの層にも効果的な研修というのはどのようなものがあるのでしょうか?

選抜と底上げ~社員のタイプに合わせた研修を

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結論から言うと、私はこの2種類の社員(または全員と選抜された一部の人)を分けた教育機会を積極的に作られることを提案したいのです。
選抜組には「プロフェッショナル化」を、選抜組を除く全体には「底上げ化」を、ということです。
多様な研修機会というのは、人の意欲や能力に合わせた多様な学習機会、ということなのです。

つい最近まで、とある企業で、ある役職者全員(上の階層なので少人数)に対して、月に1回、半年間継続して勉強会を行ってきました。組織のマネジメントがメインテーマでした。
みなさんの意欲は素晴らしかったですが、こと自らの仕事で展開する思考力・実践力には大きな差がありました。意欲・能力ともに高い人にとっては、そうではない人とのやりとりに付き合うことは苦痛だったようです。もっとどんどん学びたかった、と言う声が聞かれました。もったいないですよね。研修自体の生産性も、その人達が生み出すアウトプットも、違いが作れるのです。

「プロフェッショナル化」の研修は、意識を生み、気づきを生じた後のプロセスを盛り込みます。
各人が学びを深める、お互いの学びをシェアする、実践する、フィードバックするというように、意識・気づきを「実践知」までに落とし込んでもらい、成果を生むところまでやってもらうわけです。
そのためには、継続的に研修を実施されることがとても有効です。

「底上げ化」のための研修は、「そうか、そういうことなのか」「このままだとまずい」といった、意識を生んだり・気づきを生じたりというところを狙うことが効果的です。
研修実施→課題への取り組み→課題チェックを全体に行う、というプロセスが有効です。

会社のイノベーションを持続させる社員の育成計画

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これらの教育研修を進めるためには、社内の育成計画を中長期的に立てる必要があります。御社の経営理念、経営計画にそって人材育成を行っていくということです。そもそも御社の人材育成の大きな方針と合致しているかもありますし。

社会の変化スピードはますます早くなっています。日本は超高齢化、人口減少社会、国内マーケットは縮小する一方。でも地球は爆発的な人口増加が進行中。

イノベーションを継続することが企業の宿命。変革できる人、が必須です。
御社のすべての人材を活かす、活きてもらうためにも、多様な教育研修の機会の設定をおすすめします。

個々の意欲・気づきの引き上げから、チーム力の向上、アウトプットの変革まで、御社のますますの発展の一助となれればと思っております。お役にたちます!
弊社が今まで行ってきた研修については、こちらの事例をぜひご覧ください。

2つの種類の“研修”という新しい提案を。

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